【文化】チョイ善良系オヤジに熱い視線
見た目は普通の中年オヤジ、でも、満員電車で席はすばやくゆずる、募金箱を見ると千円以上寄付する、雨に塗れた仔猫は放っておけない…そんなチョイ善良(ヨイ)系のオヤジがブームになっている。
ブームの火付け役は雑誌「LEON」。以前はモテるオヤジ、チョイ不良(ワル)系として有名な雑誌だったが、昨年の8月号の特集で、チョイ善良(ヨイ)系オヤジを取り上げたところ反響を呼び、今では、チョイ善良(ヨイ)系の記事が中心になっている。かつてはファッション、クルマ、機械式時計を三本柱としていた同誌も、今では地域社会貢献、道徳、クォーツ時計を三本柱として、売り上げを伸ばしている。
雑誌評論家の末次正仁さんは「今の中年の世代にはまだ消費文化や背徳的な価値観に対する後ろめたさがある。チョイ不良系よりチョイ善良系の方が受け入れられる素地が大きい。今の若い人にとっても、素朴な善良さがかえって新鮮に写っている。今後、若年層向けのチョイ善良(ヨイ)系の雑誌も出てくるのでは」と語っている。
チョイ良い系の記事は影響力も大きい。特集「尊敬を集めるトキメキ地域清掃」が組まれた2005年1月号の発売日には、ちりとりとほうきの売り上げが急増。全国のホームセンターからちりとりとほうきが消えたという。「善良がステータスでありかつ、消費のリーダーシップを取る現象が起きている。」(末次氏)